お宅訪問

Interview 02

居心地いい家、自然体の暮らし。

ある夫婦の、ささやかで幸せな休日

熊本市南区にある昔ながらの住宅街に建った、一軒の家。
一緒のお店で働く夫婦が過ごす、休日の自由な時間を、優しく包み込んでいた。
ささやかで何気ない暮らしの価値を、噛みしめるように。

秘訣は“程よい距離感”居るだけで癒される家

天気のいい休日、この家では夫婦の笑い声がこだましていた。こちらは、南区田井島で「いっぷくラーメン」を営むI夫婦のお住まい。たまご麺作りから自店の厨房で行う人気のラーメン店だ。仕込みに入るご主人の朝は早く、奥さまは家事をしながらお店も手伝う慌ただしいライフスタイルを送る夫婦。その分、休日はゆったりとした自然体の時間が、ふたりを包んでいた。「特別に何かをするわけではないけど、居るのが楽しい。この家が普段の忙しさを癒してくれます」と奥さまは微笑んだ。

そんな暮らしを象徴するのは、LDKの奥に設けられたガレージ空間。トライアスロンが趣味というご主人。自転車のメンテやトレーニング、さらに音楽や映像を楽しめるシアタールームとして設けた、いわば「秘密基地」だ。ご主人は時間さえあればここにこもりっきり。でも、キッチンから気配を感じられる位置にあり、職場も住まいも同じ夫婦の「つかず離れず」な程よい距離感を作っている。

何をする? 何もしない?どちらでも、ここは楽しい

「ガレージが主人の基地なら、ここが私の趣味空間ですね」と誇らしげにキッチンをなでる奥さま。パティシエの経歴を持つ彼女にとって、キッチン周りの充実度は最重要事項だった。ダイニングテーブルも兼ねる広い天板は、使いやすい作業台。「今はオーブン購入を検討中。ここでどんなスイーツを焼こうか、妄想の日々です」。家事が終わっても居場所はキッチンの中。テレビでアーティストの動画鑑賞にはまったり、リビングを眺めては、「オリエンタルテイストの雑貨をもっと増やしたいな」と夢想するのが、何にも代え難い至福の時だそう。「壁紙は少し黄色の入った白色で、シンプルな内装。色の濃いアジアン家具や絵画も映えるようにと、設計士さんが提案してくれたんです」というLDKの空間。何もしないことが最高の贅沢、そんなさり気ない喜びに満ちている。

ふたりらしさを追求したら暮らしの楽しみが増えた

以前住んでいた古い貸家の住みにくさに辟易し、「家づくり オシャレ 住みやすい」など気になる検索ワードで埋め尽くしたネット検索でヒットしたのが、この家を建てた[SORAデザイン]。直感的に気になり、家を見て気に入って、何でも率直に教えてくれる同社の田﨑さんの雰囲気に信頼を寄せ、家づくりをお願いしたそう。「以前住んでいた家の住みにくさへの不満や、夫婦の好きなもの、趣味、どう暮らしたいかだけを伝えて、後はほとんどお任せ。すると、私達にピッタリの家が出来上がってきました。しかも、私達はデザインばかり気にしていたんですが、耐震や断熱・気密性や収納など機能面も当然のように充実しているんです。住み始めて『あ、寒くない』『ここは使いやすい』と毎日驚くことがいっぱいです」と振り返ります。過ごしやすく、強く、快適であることは最低条件。その上で、夫婦それぞれが最も自分らしく過ごせる空間が、静かに広がっている。

「この家に住み始めてから、夫婦喧嘩が減った気がする」と笑う奥さま。以前の住まいでは叶わなかった穏やかな暮らしとたくさんの小さな夢を、少しずつ実現する日々。そんな休日のささやかな楽しみこそ、この家が夫婦にもたらした最上の財産なのかもしれない。

良町の家 I House
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